1. 専業主婦・主夫になった際の保険の必要性の再検討
結婚や出産、パートナーの転勤などで専業主婦・主夫になると、家計やライフスタイルが大きく変化します。特に収入面では、ご自身の収入がなくなり、世帯全体の収入源が限られることになります。そのため、今まで加入していた保険が現在の状況に適しているかどうか、一度見直すことが大切です。
収入やライフスタイルの変化による保険見直しポイント
変更点 | 影響するポイント | 見直しの例 |
---|---|---|
収入減少 | 保険料負担 | 保障内容を見直し、無理のない範囲で契約する |
扶養家族の有無 | 必要な保障額 | 家族構成に応じて死亡保障や医療保障を調整する |
社会保険制度の利用可否 | 重複保障の確認 | 公的保障と民間保険のバランスを考える |
ライフイベント(子どもの誕生など) | 将来必要な費用への備え | 学資保険や医療保険を追加検討する |
専業主婦・主夫ならではの視点も大切に
専業主婦・主夫の場合、ご自身が病気やケガで家事や育児ができなくなると、家族に大きな影響を与えます。このため、自分自身にも万一の場合に備えた医療保険や就業不能保険なども必要かどうか考えてみましょう。また、配偶者が亡くなった場合や離婚した場合の生活設計も想定しておくと安心です。
2. 公的保険と民間保険のバランスを確認
専業主婦・主夫になった場合、働いていた時とは違い、ご自身やご家族の保障内容が大きく変わることがあります。特に、公的保険(健康保険や国民年金など)と民間保険(医療保険や死亡保険など)のバランスを考え直すことが大切です。
公的保障の内容を把握しましょう
日本では、誰もが加入する「公的保険」が基本となります。例えば、健康保険では医療費の自己負担が原則3割で済みますし、出産手当金や高額療養費制度などのサポートもあります。また、国民年金は老後だけでなく、万が一の障害や死亡にも保障があります。
主な公的保障一覧
制度名 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
健康保険 | 医療費の一部負担、高額療養費制度など | 扶養に入ることで自分で保険料を払わなくてよい場合あり |
国民年金 | 老齢基礎年金、遺族基礎年金、障害基礎年金 | 第3号被保険者として配偶者の扶養に入れる |
雇用保険 | 失業給付等(専業になると対象外) |
民間保険は必要に応じて見直しを
公的保障だけではカバーできない部分については、民間の医療保険や死亡保険で補うことが有効です。ただし、専業主婦・主夫になったことで必要な保障額が変わる場合もあるため、本当に必要な保障内容かどうかを再確認しましょう。
民間保険検討時のポイント
- 入院時の自己負担分や先進医療費用はカバーできているか?
- 配偶者やお子さまへの生活保障は十分か?(万が一の場合)
- 不要な特約や過剰な保障に加入していないか?見直しの機会に整理しましょう。
公的保障と民間保険の組み合わせ例
リスク例 | 公的保障でカバーされる部分 | 民間保険で補う部分 |
---|---|---|
入院・手術費用 | 健康保険、高額療養費制度 | 差額ベッド代や先進医療特約など |
死亡による遺族生活費不足 | 遺族基礎年金(一部条件あり) | 死亡保険金で不足分をカバー |
老後資金準備 | 国民年金・厚生年金(第3号被保険者の場合) | 個人年金保険などで上乗せ可能性も検討 |
このように、公的保障と民間保険をうまく組み合わせ、自分たちに合った無駄のない備え方を心掛けましょう。
3. 医療・がん保険の保障内容の確認
専業主婦・主夫になった場合、万が一の病気やけがによる医療費の負担が気になるポイントです。自分自身が働いていなくても、家庭を支える役割として体調を崩すと家事や育児に大きな影響が出るため、医療・がん保険の保障内容を改めて確認しましょう。
専業主婦・主夫特有のリスクとは?
会社員時代は健康保険組合から手厚い給付を受けられますが、専業主婦・主夫になると国民健康保険のみとなり、入院や手術時の自己負担額も増えるケースがあります。また、子育てや家事のストレスから体調を崩しやすい傾向も。さらに、自分に何かあった場合、ご家族が家事代行サービスやベビーシッターを利用する必要が出てくることも考えられます。
保障内容チェック表
ポイント | 確認事項 |
---|---|
入院給付金 | 日額いくら受け取れるか?入院日数に制限はないか? |
手術給付金 | どんな手術が対象か?給付金額はいくらか? |
通院保障 | 通院でも給付金は出るか?条件は? |
がん診断給付金 | 初回診断時にまとまった給付金はあるか?再発時にも対応しているか? |
先進医療特約 | 高額な先進医療にも備えられるか?限度額はいくらか? |
家事・育児サポート特約 | 自分に万が一の場合、家事代行やシッター利用料などの補助はあるか? |
見直しのポイント
- 現在加入している医療・がん保険が、専業主婦・主夫になったライフスタイルに合っているか再確認しましょう。
- 働いていた頃よりも収入減となるため、月々の保険料負担と保障内容のバランスも重要です。
- ご自身だけでなくご家族の意見も取り入れながら選ぶと安心です。
まとめ:日常生活への影響も想定した保障選びを!
専業主婦・主夫ならではのリスクや万が一の場合に備えて、医療・がん保険の保障内容を細かくチェックし、必要に応じて見直しを行うことがおすすめです。
4. 配偶者や家族のための死亡保障の見直し
専業主婦・主夫になると、ご自身の収入がなくなるため、万が一の時に残された家族の生活費や教育資金などをどのくらい保障する必要があるかを考え直すことが大切です。生活スタイルやお子さまの年齢によっても必要な保障額は変わりますので、再計算しましょう。
残された家族に必要な生活費の目安
家族構成 | 必要となる年間生活費(目安) | 子どもの教育資金(総額目安) |
---|---|---|
配偶者+未就学児1人 | 約250万円~300万円 | 約500万円~800万円 |
配偶者+小中学生2人 | 約350万円~400万円 | 約1000万円~1500万円 |
配偶者のみ(子どもなし) | 約200万円~250万円 | なし |
死亡保障見直し時のポイント
- 公的遺族年金の確認:国から支給される遺族年金も加味して、民間保険でカバーすべき金額を把握しましょう。
- 教育費用の増減:お子さまの進学予定や人数によって必要資金は変動します。
- 住宅ローン有無:ローンが残っている場合、団信(団体信用生命保険)の適用状況も確認しましょう。
- 現在の貯蓄額:手元にある貯蓄も含めて、不足分を保険で補う形がおすすめです。
見直し例:専業主婦・主夫家庭の場合
項目 | 現在の状態(例) | 見直し後(例) |
---|---|---|
死亡保障額 | 500万円(独身時代) | 2000万円(配偶者+子ども2人) |
教育資金備え有無 | なし | 学資保険加入検討済み |
公的遺族年金考慮有無 | 未確認 | 年金分差し引いて設定済み |
まとめポイントリスト:
- 専業主婦・主夫になったタイミングで家族構成やライフプランに合わせて死亡保障を見直しましょう。
- 必要な保障額は「生活費」「教育費」「ローン返済」などを合算して計算します。
- 公的制度や現在の貯蓄も活用し、過不足ない保障設計を心がけましょう。
5. 保険料負担と家計への影響の確認
専業主婦・主夫になると、今まであった収入が減少するため、家計全体を見直すことが重要です。保険料がこれまで通り支払えるかどうか、無理のない範囲で契約内容を検討しましょう。たとえば、生命保険や医療保険など複数の保険に加入している場合、それぞれの必要性や優先順位を考えて整理することもおすすめです。
家計の変化と保険料負担のバランスをチェック
家計収支が変わることで、毎月支払う保険料が家計に与える影響も大きくなります。下記のような表で現在の保険料と新しい家計状況を比較し、負担にならないか確認しましょう。
項目 | 就労時 | 専業主婦・主夫時 |
---|---|---|
月収(手取り) | 30万円 | 20万円 |
生活費合計 | 22万円 | 18万円 |
保険料合計 | 2万円 | 2万円 |
貯蓄可能額 | 6万円 | 0万円 |
見直しポイント例
- 現在の保険料が高すぎないか再確認する
- 不要な特約や重複している保障は解約や見直しを検討する
- 必要最低限の保障内容に調整して、家計への負担を軽減する
- 配偶者控除や扶養内で利用できる制度も活用する
まとめ:無理なく続けられる保険選びを心がけましょう!
収入減少に合わせて家計全体を見直し、保険料が家計を圧迫しないか慎重にチェックすることが大切です。専門家に相談するのも一つの方法なので、不安な場合は遠慮せず相談してみましょう。